13星座と12星座の違いって、結局なんなのでしょう。へびつかい座を入れた13星座の話を聞いて、自分の星座が変わってしまうのかとドキッとした人もいるかもしれません。
いちばん多いのは、12星座と13星座はどっちが正しいのかという疑問です。ほかにも、13星座はなぜ生まれたのか、13星座占いはいつから広まったのか、へびつかい座はなぜ12星座から消えたのか、と気になることがいくつも出てきます。
先に結論をいうと、12星座と13星座は、空を測っている物差しが違います。12星座は春分を起点に空を30度ずつ区切った区画で、13星座は太陽が実際に重なって見える星の並びです。この記事では、国立天文台の定義や2世紀の占星術の古典、NASAの説明といった一次情報をもとに、その違いを順番に整理しました。
さらに、1950〜2025年のすべての日について私が計算した、12星座と実際の星座が一致する割合や、2026年に太陽が13星座を通る日付と日数も載せています。この記事でわかることは、次の4つです。
- 12星座と13星座の違いと、どっちが正しいかの答え
- へびつかい座が12星座に入らなかった理由と13星座の歴史
- 12星座と実際の星座が一致する人の割合
- 2026年に太陽が13星座を通る日付と日数
星の並びで数えたら、あなたは何座?
生年月日と出生地を入れると、西洋占星術のプチ鑑定と一緒に、インド式(星の並びを基準にした12星座)で見た太陽・月の星座を並べて表示します。13星座ではなく、12星座のまま起点を星に合わせた見え方です。登録不要・30秒です。
13星座と12星座の違いは星座の測り方

まずは13星座と12星座の違いを、定義から押さえていきます。ひと言でいうと、12星座は季節で区切った区画、13星座は実際の星の並びです。そのうえで、どっちが正しいのか、へびつかい座はなぜ入っていないのか、13星座はいつから話題になったのか、そして12星座の日付が毎年ほとんど同じなのはなぜかを、順番に見ていきましょう。
12星座は春分から30度ずつ区切った区画
星座占いでおなじみの12星座は、じつは夜空の星座そのものではありません。春分の日の太陽の位置を起点に、太陽の通り道を30度ずつ12に区切った区画です。正式には黄道十二宮と呼ばれ、英語ではサイン(sign)といいます。
黄道というのは、地球から見て、太陽が1年かけて星空の中を動いていくように見える道のことです。この道はぐるっと一周で360度。それを12等分すると、1つの区画はちょうど30度になります。
国立天文台の暦計算室は、黄道十二宮を、春分点を0度として黄道に沿って30度ずつ12個に分けたものだと説明しています。そして、赤経や赤緯のような座標による分け方とは違い、黄道十二宮は「星位置ではなく黄経による区分」だと、はっきり書いています。(出典:国立天文台 暦計算室『暦Wiki/黄道十二宮』)
黄経は、黄道の上で春分点から何度進んだかを表す角度です。つまり12星座は、星がどこにあるかではなく、太陽が春分点から何度進んだかで決まる、ということですね。
具体的には、おひつじ座が黄経0〜30度、おうし座が30〜60度、ふたご座が60〜90度……と30度ずつ進み、最後のうお座が330〜360度です。区切りのうち4つは季節の節目とぴったり重なっていて、おひつじ座の始まり(0度)が春分、かに座の始まり(90度)が夏至、てんびん座の始まり(180度)が秋分、やぎ座の始まり(270度)が冬至にあたります。
だから12星座は、どの区画も同じ30度で、大きさに差がありません。太陽は1年で黄道を一周するので、1つの星座に太陽がいる期間は、どれもだいたい1か月前後になります。星座占いの日付がきれいに1か月ずつ並んでいるのは、この等分のおかげなんですね。
用語メモ:黄道十二宮と星座
占いで使う12の区画は黄道十二宮(サイン)、夜空に実際にある星座はコンステレーションと呼んで区別します。同じおひつじ座という名前でも、指しているものが違うんです。この記事では、占いの区画を12星座、黄道が通る実際の星座を13星座と呼んで話を進めますね。
ちなみに西洋占星術では、この12の区画の中に、太陽だけでなく月や水星・金星などの惑星がどこにあるかを見て、その人の性格や運勢を読んでいきます。それぞれの天体が何を表すのかは、西洋占星術で使う10天体の意味と運命の読み方でくわしくまとめています。
13星座は太陽が実際に重なる星の並び
一方の13星座は、太陽が実際にどの星座の前にいるかで見たものです。地球から見ると、太陽の向こう側にも星空が広がっています。昼間は明るくて見えませんが、太陽がそのときどの星座に重なっているかは、計算で出すことができます。
ここで大事なのが、星座の境界線です。夜空の星座は、星と星を線で結んだ絵というだけでなく、空全体をすき間なく区切った区域として決められています。国立天文台によると、現在の88星座は1922年に国際天文学連合(IAU)が公式に認めたもので、星座の境界線は1928年までの議論を経てIAUが承認し、1930年にIAUが公開した資料で確定しました。
IAUの説明では、境界線の案をまとめたのはベルギーの天文学者デルポルトで、1928年にオランダのライデンで開かれた総会で承認され、1930年に結果が公刊されています。星座の境界は、人が話し合って線を引いたものなんですね。(出典:国立天文台『星座(星図)一覧(88星座)』、International Astronomical Union『The Constellations』)
この境界線で区切った星座のうち、黄道が通り抜けるのは13個あります。おなじみの12星座と同じ名前の星座に、へびつかい座を加えた13です。へびつかい座(略符Oph)も、88星座のひとつとして正式に登録されている、れっきとした星座ですよ。
そして、星座ごとの大きさはバラバラです。NASAの説明では、太陽はおとめ座には45日いるのに、さそり座には7日しかいません。私が天文計算のライブラリで2026年について計算しても、おとめ座は44.5日、さそり座は6.5日でした。いちばん長い星座といちばん短い星座で、約7倍もの差があるんです。
ここで12星座と13星座の年齢を比べてみると、おもしろい逆転が見えてきます。星座を季節の区画として数える考え方は、2世紀の占星術の古典にもう書かれています(次の見出しでくわしく紹介します)。対して、13星座を数えるのに使う星座の境界線が確定したのは1930年。本物っぽく見える13星座の物差しのほうが、12星座より2000年近く新しいわけです。
まとめると、13星座は、20世紀に決められた星座の境界線を使って、太陽が今どの星座に重なって見えるかを数えたもの。星座の大きさがバラバラなので、太陽がいる日数も6.5日から44.5日まで大きく違います。12星座とは、そもそも数えているものが違うんですね。
12星座と13星座はどっちが正しい?
いちばん多い疑問がこれですよね。結論からいうと、12星座と13星座は物差しが違うので、どちらも正しいです。12星座は季節の区画として正しく、13星座は太陽が実際に重なる星座として正しい。同じものを測って答えが食い違っているのではなく、測っているものがそもそも違うんです。
「でも、12星座は星とずれているんだから、間違いなんじゃないの?」と思うかもしれません。ここで紹介したいのが、2世紀の天文学者プトレマイオスが書いた『テトラビブロス』です。西洋占星術の古典として今も読まれている本で、その中に、この疑問への答えがそのまま書かれています。
まず第1巻10章では、おひつじ座のサインを「春分から始まるサイン」として、1年の出発点に置いています。星のおひつじ座から数える、とは書いていないんです。
さらに第1巻22章では、もっとはっきり書いています。サインの始まりは、春分・秋分・夏至・冬至から数えるのが理にかなっている。なぜならサインの性質や力は、この季節の起点から生まれるもので、それ以外からではないから、という内容です。英訳では「from the solstitial and equinoctial starting-places, and from no other source」となっています。
続けてプトレマイオスは、もし別の起点を使えば、サインの性質を予測に使えなくなるか、使えば予測を誤ることになる、とまで書いています。つまり、西洋占星術は1800年以上前から、わざと星ではなく季節を基準にしていたということ。12星座が星とずれているのは失敗ではなく、最初からそういう設計なんですね。(出典:Claudius Ptolemy『Tetrabiblos』第1巻10章・22章、F. E. Robbins英訳、1940年)
とはいえ、13星座が間違いというわけでもありません。天文学の目で見れば、太陽が黄道で13の星座を通るのは事実です。「今日、太陽はどの星座の前にいる?」と聞かれたら、答えは13星座のほうになります。
12星座と13星座の違い
- 12星座:春分を起点に黄道を30度ずつ12等分した区画。季節に固定された物差し
- 13星座:1930年に確定した星座の境界線で見た、太陽が実際に重なる星座。星に固定された物差し
- どちらが正しいかではなく、何を測りたいかで使い分けるもの
なので、星座占いを楽しむなら12星座のままで大丈夫。13星座の話を聞いたからといって、あなたの星座占いの星座が変わることはありません。一方で、自分の誕生日に実際の空で太陽がどの星座にいたのかを知りたいなら、13星座で見るのが正解です。実際にどれくらいずれているのかは、後半で私が計算した数字をお見せしますね。
12星座がなぜ季節から数えるのか、その考え方が生まれた古代ギリシャの占星術を本格的に知りたい人には、定番の研究書があります。
へびつかい座はなぜ12星座から消えたのか
へびつかい座はなぜ消えたのか、という疑問もよく見かけます。でも正確にいうと、へびつかい座は12星座から消えたのではなく、最初から12星座に入れられなかったんです。
この点をわかりやすく説明しているのが、NASAです。2016年9月20日にNASAが公開した「Constellations and the Calendar」という記事では、12星座の成り立ちがおおむね次のように紹介されています。
- 約3000年前、バビロニアの人たちは黄道を12の等しい部分に分けた
- 彼ら自身の言い伝えでも、黄道には13の星座があった
- すでに月の満ち欠けにもとづく12か月の暦があったので、12に合わせるためにへびつかい座を外した
- 選ばれた12の星座の中にも、区画にきれいに収まらないものがあった
つまり、12という数は、星座の数から決まったのではなく、暦の12か月に合わせて決まったということ。黄道に13の星座が並んでいることは、当時から知られていたわけですね。へびつかい座は途中で抜け落ちたのではなく、12に合わせるときに選ばれなかった、と考えるのが正確です。
このNASAの記事には、もうひとつ有名な一文があります。「We didn’t change any zodiac signs, we just did the math.」、つまり「私たちは星座を変えたのではなく、計算しただけです」。ところが2016年、この記事をきっかけに、NASAが星占いを13星座に変えたという話が一気に広まりました。
これは誤報です。WIRED.jpは2016年9月30日の記事で、NASAが「これから星占いは13星座で」と認めたという事実はない、と伝えています。NASAは星の位置を説明しただけで、占星術のルールを変えたわけではありません。そもそも、占いの12星座を決める立場にもないんですね。(出典:NASA『Constellations and the Calendar』2016年9月20日、WIRED.jp 2016年9月30日の記事)
NASAの説明は子ども向けにやさしく書かれたもので、簡略化も含まれています。バビロニアの時代の星座と、今のへびつかい座(1930年に確定した境界線で区切られた星座)は、範囲が同じではない点にも注意してくださいね。
ちなみに、今のへびつかい座に太陽がいるのは、毎年11月30日ごろから12月18日ごろまでの約18日間です。12星座でいうと、いて座の時期にあたります。年ごとの日付は、後半の13星座の一覧でくわしく紹介しますね。
13星座はいつから?占いのブームと騒動
13星座はいつからあるのか。これは、星座としての話か、占いとしての話かで答えが変わります。星座としての13星座は、星座の境界線が確定した1930年から数えられるようになったもの。占いとしての13星座が日本で広まったのは、1995年ごろのブームからです。
12星座の成り立ちもふくめて、順番に年表で見てみましょう。
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 約3000年前 | バビロニアで黄道を12等分し、へびつかい座を外す(NASAの説明) |
| 2世紀 | プトレマイオスが『テトラビブロス』で、サインは季節の4点から数えると書く |
| 1922年 | IAUが現在の88星座を公式に認める |
| 1928年 | 星座の境界線がIAUの総会で承認される |
| 1930年 | 星座の境界線が公開され、確定する |
| 1995年 | 13星座占いの本が日本で出版される |
| 1996年 | 同じ著者の13星座の本がテレビ局系の出版社から出る |
| 2011年 | アメリカの天文学講師の説明が、星座が変わったという話として世界に広まる |
| 2016年 | NASAの記事をきっかけに、NASAが13星座にしたという誤報が広まる |
占いとしての13星座のきっかけは、1995年に天文学者のジャクリーン・ミットンが、黄道上にあるへびつかい座も含めるべきだと指摘したことだとされています。これを受けて、ウォルター・バーグが13星座を使った占いを本にまとめました。ただしこの13星座占いは、占星術師の側からは批判されたとも伝えられています。
日本でも同じ1995年に、ウォルター・バーグ著・鈴木樹代子訳『13星座の星占い:「蛇使い座」の発見で、あなたの運命はこう変わる』が、祥伝社のノン・ブックから出ています。翌1996年には、同じ著者の『13星座で本当の自分がわかる』(水井久美・渡辺英人訳)がフジテレビ出版から出ていて、テレビ局系の出版社まで乗り出すブームだったことがうかがえます。(出典:国立国会図書館サーチの書誌情報)
その後、話題が大きく再燃したのが2011年1月です。アメリカ・ミネソタ州で天文学を教えるパーク・カンクルが、地元紙の取材で、太陽が実際に通る星座と占いの日付がずれていることを説明しました。それが「星座が変わった」という話になって、世界中に広まったと報じられています。(出典:Christian Science Monitor 2011年1月の報道)
そして2016年には、先ほど紹介したNASAの記事がきっかけで、また同じ話題が盛り上がりました。こうして並べると、13星座は数年おきに新発見のように話題になっていますが、中身はずっと同じ話なんです。
12星座が星ではなく季節の区画だということは、新しい発見ではありません。2世紀の古典に、もう書かれていることです。13星座の話題をSNSで見かけたら、「ああ、物差しの違いの話だな」と思い出してもらえれば大丈夫ですよ。
12星座の日付が毎年ほとんど同じ理由
2000年も前に決まった星座の期間が、今もまったく同じなのはおかしくない? こんなふうに感じたことはありませんか。星がずれているなら、星座占いの日付も少しずつずれていきそうですよね。
でも、12星座の日付がほとんど動かないのは、12星座が季節に固定された物差しだからです。12星座の境目は太陽黄経、つまり春分点から太陽が何度進んだかで決まります。そして今の暦は、春分が毎年ほぼ同じ日に来るように作られています。春分の日がほぼ動かないなら、そこから30度ずつ区切った12星座の境目も、ほぼ動きません。
実際に、国立天文台が発表している2026年の暦要項を見てみましょう。太陽黄経が0度・90度・180度・270度になる日時は、次のとおりです。
| 季節の節目 | 太陽黄経 | 2026年の日時(日本時間) | 始まる12星座 |
|---|---|---|---|
| 春分 | 0度 | 3月20日 23時46分 | おひつじ座 |
| 夏至 | 90度 | 6月21日 17時25分 | かに座 |
| 秋分 | 180度 | 9月23日 9時05分 | てんびん座 |
| 冬至 | 270度 | 12月22日 5時50分 | やぎ座 |
(出典:国立天文台 暦計算室『2026年 暦要項』)
春分の瞬間は、おひつじ座の始まりそのものです。2026年なら、3月20日の23時46分に太陽がおひつじ座に入ります。夏至はかに座、秋分はてんびん座、冬至はやぎ座の始まりで、プトレマイオスがいう季節の4点が、そのまま12星座の区切りになっているのがわかりますね。
ここで1つ注意したいのが、境目の日に生まれた人です。たとえば2026年の3月20日生まれなら、23時46分より前はうお座、あとはおひつじ座になります。春分の日時は年によって少しずつ動くので、12星座の境目も年によって1日前後することがあります。本やサイトによって境目の日付が1日違うことがあるのも、このためかなと思います。
一方で、星のほうは同じ場所にとどまっていません。地球の自転軸の向きが少しずつ変わるため、春分点は星に対してゆっくり移動していきます。12星座の日付はそのままで、実際の星座だけが少しずつずれていく。これが、12星座と13星座の差が生まれる理由です。
12星座の日付が毎年ほぼ同じなのは、季節(春分)を基準にした物差しだから。変わらないのがおかしいのではなく、変わらないように作られている、と考えるとすっきりしますよ。
では、そのずれは今どれくらいの大きさになっているのか。次の章で、実際に計算した数字で見ていきましょう。
13星座と12星座の違いで自分の星座は変わる?

12星座と13星座は物差しが違うので、13星座の話を聞いても、あなたの星座占いの星座は変わりません。とはいえ、実際の空ではどうなっているのかは気になりますよね。この章では、12星座と実際の星座がどれくらい一致するのかを私が計算した結果と、2026年に太陽が13星座を通る日付、ずれが今も広がっている様子、そして星の並びで数えるインド占星術との関係を見ていきます。
実際の星座と一致するのは約8人に1人
12星座と、その日に太陽が実際にいた星座。この2つはどれくらい一致しているのでしょうか。気になったので、私が自分で計算してみました。
使ったのは、天文計算のライブラリ(astropy)と、国際天文学連合(IAU)の星座境界のデータです。1950年1月1日から2025年12月31日までの毎日、日本時間の正午に太陽がどの星座にいたかを調べ、同じ日の12星座と比べました。12星座は、その日の春分点から測った太陽黄経を30度で割って判定しています。対象は27,759日です。
結果は、12星座と実際の星座が一致したのは12.49%、約8人に1人でした。いちばん多かったのは、実際の星座が12星座の1つ前になるケースで、80.12%にのぼります。
| 実際の星座 | 日数 | 割合 |
|---|---|---|
| 12星座の1つ前 | 22,240日 | 80.12% |
| 12星座と一致 | 3,468日 | 12.49% |
| へびつかい座 | 1,392日 | 5.01% |
| 12星座の2つ前 | 659日 | 2.37% |
| 12星座の1つ後 | 0日 | 0% |
(1950〜2025年の毎日正午・日本時間。astropyとIAUの星座境界データを使った私の計算)
1つ前というのは、たとえば12星座でおうし座の人が、実際の空ではおひつじ座の前に太陽がいた、というずれ方です。12星座でおひつじ座なら、実際はうお座。星座占いの順番で、ひとつ手前の星座になるイメージですね。
へびつかい座になった5.01%は、すべて12星座でいて座の時期でした。2つ前の2.37%は、ほとんどが12星座でさそり座の時期に、太陽が実際にはおとめ座にいたケースです。おとめ座は太陽が40日以上とどまる大きな星座なので、2つ先の区画まではみ出しているんですね。そして、実際の星座が12星座の1つ後ろになる日は、76年間で1日もありませんでした。
ずれる方向が必ず前なのは、春分点が星に対して少しずつ移動してきたからです。12星座の区画全体が、実際の星座から見て1区画近く先に進んでしまっている、と考えるとイメージしやすいかも。
この数字は私が自分で計算したもので、公的機関が発表したものではありません。また、毎日正午の1点で判定しているので、星座の境目の日に生まれた人は、生まれた時刻によって結果が変わることがあります。あくまで全体の傾向をつかむための目安として見てくださいね。
そして大事なことなので繰り返すと、8割の人の実際の星座が1つ前だからといって、星座占いのあなたの星座が変わるわけではありません。12星座は最初から季節の区画なので、占いの星座はそのままです。実際の空ではひとつ手前の星座の前に太陽がいたんだな、くらいに、豆知識として楽しんでもらえればと思います。
13星座の一覧と太陽がいる日数
13星座の一覧と、太陽がそれぞれの星座にいる日数を見てみましょう。下の表は、私が先ほどと同じ方法(astropyとIAUの星座境界データ)で、2026年について1時間刻みで計算したものです。日時は日本時間で、太陽がその星座に入るタイミングを示しています。
| 順番 | 13星座 | 太陽が入る日時(2026年・日本時間) | 太陽がいる日数 |
|---|---|---|---|
| 1 | おひつじ座 | 4月19日 12時ごろ | 25.5日 |
| 2 | おうし座 | 5月14日 23時ごろ | 38.3日 |
| 3 | ふたご座 | 6月22日 7時ごろ | 29.2日 |
| 4 | かに座 | 7月21日 12時ごろ | 21.0日 |
| 5 | しし座 | 8月11日 11時ごろ | 37.0日 |
| 6 | おとめ座 | 9月17日 12時ごろ | 44.5日 |
| 7 | てんびん座 | 11月1日 0時ごろ | 23.1日 |
| 8 | さそり座 | 11月24日 3時ごろ | 6.5日 |
| 9 | へびつかい座 | 11月30日 15時ごろ | 18.3日 |
| 10 | いて座 | 12月18日 23時ごろ | 約33日(年をまたいで翌年1月20日ごろまで) |
| 11 | やぎ座 | 1月20日 12時ごろ | 27.4日 |
| 12 | みずがめ座 | 2月16日 22時ごろ | 24.1日 |
| 13 | うお座 | 3月13日 0時ごろ | 37.5日 |
順番は、黄道を太陽が進む向きに、おひつじ座から並べています。いちばん短いのはさそり座の6.5日、いちばん長いのはおとめ座の44.5日で、約7倍の差があります。NASAも、おとめ座には45日、さそり座には7日と説明していて、計算結果とよく合っています。
12星座がどれも30度ずつの等分なのに対して、13星座は星座の境界線どおりなので、大きさがこんなにバラバラなんですね。とくに目を引くのが、さそり座の短さです。実際の空のさそり座を太陽が通り抜けるのは1週間足らずで、すぐ隣のへびつかい座のほうが18.3日と長く太陽が滞在します。
へびつかい座の期間は毎年ほぼ同じ
へびつかい座の誕生日がいつなのかも、よく検索されています。私の計算では、太陽がへびつかい座にいるのは、毎年だいたい11月30日ごろから12月18日ごろまでの約18日間でした。年を変えて計算しても、ほとんど動きません。
- 1950年:11月30日 4時ごろ〜12月18日 10時ごろ
- 1975年:11月30日 13時ごろ〜12月18日 20時ごろ
- 2000年:11月29日 23時ごろ〜12月18日 6時ごろ
- 2026年:11月30日 15時ごろ〜12月18日 22時ごろ
- 2050年:11月30日 19時ごろ〜12月19日 1時ごろ
どの年も期間は18.3日で、100年たっても始まりと終わりの日付はほとんど変わりません。13星座占いの本やサイトでは、へびつかい座を11月29日〜12月17日のように1日早めに書いていることが多いのですが、これは世界時と日本時間の9時間の差と、年ごとの数時間の揺れで説明できる範囲です。境目の日に生まれた人は、生まれた年と時刻で変わると考えておいてくださいね。
この表は、太陽が実際にどの星座の前にいるかを示したものです。13星座占いでの各星座の性格や相性は、天文学の計算からは出てこないので、この記事では扱っていません。
歳差でずれは今も年々広がっている
12星座と実際の星座のずれは、昔に一度ずれて終わり、ではありません。今この瞬間も、少しずつ広がり続けています。
原因は歳差(さいさ)です。NASAの説明によると、バビロニアの時代から空がずれたのは、地球の自転軸(北極)が指す方向が、昔と少し変わったため。この影響で、春分点は星に対して少しずつ移動しています。
国立天文台の暦Wikiでは、その速さを1年あたり約50秒と説明しています。ここでいう秒は角度の単位で、1度の3600分の1です。約72年で1度、約2150年で30度、つまり12星座の1区画ぶんずれる計算になります。人の一生でだいたい1度ずれる、と考えるとイメージしやすいかもしれません。(出典:国立天文台 暦計算室『暦Wiki/黄道十二宮』)
このずれが本当に進んでいるのかは、先ほどの一致率を、生まれた年代ごとに分けてみると見えてきます。
13%2000年代11.66%2010年代11.61%2020年代(2020〜2025年)11.41%
| 生まれた年代 | 12星座と実際の星座が一致する割合 |
|---|---|
| 1950年代 | 13.82% |
| 1960年代 | 13.09% |
| 1970年代 | 13.03% |
| 1980年代 | 12.76% |
| 1990年代 | 12. |
(前の見出しと同じ方法による私の計算。毎日正午・日本時間で判定)
1950年代生まれでは13.82%だった一致率が、2020年代生まれでは11.41%まで下がっています。年代が新しいほど、12星座と実際の星座が一致しにくくなっているんですね。年代ごとの差は小さく見えますが、ずれが一方向に積み重なっているのがわかります。
この流れは、これからも続きます。2026年以降に生まれる人は、さらに少しずつ一致しにくくなっていくはず。約2150年で30度ずれるペースなので、ずっと先の未来には、12星座と実際の星座のずれがもっと大きくなっていきます。
ただ、これはあくまで実際の星座の話です。12星座は季節に固定された物差しなので、どれだけ年月がたっても、春分から始まるおひつじ座はおひつじ座のまま。星座占いの日付がこの先ずれていくわけではないので、安心してくださいね。歳差の仕組みそのものは、次の見出しで紹介するインド占星術の記事でくわしく解説しています。
星の並びで数えるインド占星術の12星座
12星座と実際の星座のずれを、占いの側でどう扱うか。その答えのひとつが、インド占星術です。インド占星術も12星座を使いますが、星座の起点を季節(春分)ではなく、星の並びに固定して数えます。1つの星座が30度ずつなのは西洋占星術と同じで、へびつかい座は入りません。
私が運営している無料プチ星読みでは、1950〜2025年生まれを対象に、西洋式とインド式(ラヒリ・アヤナムシャ)で太陽の星座を比べる計算をしています。222,072通りの日時で比べた結果、太陽の星座が違う人は78.97%で、違う場合は必ず1つ前の星座になりました。月の星座も78.95%と、ほぼ同じです。(出典:無料プチ星読み 研究ノート『インド占星術で星座が変わる人の割合』)
ここで、前の見出しの数字を思い出してください。IAUの星座境界で見た実際の星座でも、80.12%が12星座の1つ前でした。星座の境界線を使う13星座と、30度ずつ区切るインド式。物差しの作り方は違うのに、どちらも約8割が1つ前という、ほぼ同じ結果になっているんです。
理由は、ずれの大きさにあります。西洋式とインド式の起点の差をアヤナムシャといい、ラヒリ方式では1950年に23.17度、2025年に24.21度でした。1つの星座の幅30度のうち、約24度ぶんにいる人が1つ前の星座に移るので、24÷30でほぼ8割になる、というわけですね。
アヤナムシャは10年で約0.14度ずつ大きくなっていて、年代が新しいほど一致率が下がっていたのと同じ流れです。13星座の一致率が年々下がっていたのも、インド式で星座が変わる人が少しずつ増えていくのも、根っこは同じ約24度のずれなんです。
つまり、星を基準にする物差しを使うと、13星座でもインド式でも、多くの人は西洋占星術の星座の1つ手前になる。12星座と13星座の違いは、西洋占星術とインド占星術の違いとも、じつは一本の話でつながっているんですね。
歳差がなぜ起こるのか、インド占星術ではどうやって星座を決めるのかといった仕組みは、インド占星術と西洋占星術の違いと星座が変わる理由の解説でくわしく紹介しています。13星座の話を読んで、星を基準にするとどうなるのかが気になった人は、あわせて読んでみてくださいね。
まとめ:13星座と12星座の違いと付き合い方
最後に、13星座と12星座の違いをまとめておきますね。
13星座と12星座の違い:この記事のポイント
- 12星座は春分を起点に黄道を30度ずつ12等分した区画で、国立天文台も星位置ではなく黄経による区分と定義している
- 13星座は、1930年に確定した星座の境界線で見た、太陽が実際に重なる星座
- 2世紀のプトレマイオスは、サインは春分・秋分・夏至・冬至から数え、それ以外からではないと書いている
- へびつかい座は消えたのではなく、12か月の暦に合わせるときに最初から入れられなかった
- NASAが星占いを13星座に変えたという話は誤報
- 1950〜2025年の私の計算では、12星座と実際の星座が一致するのは約8人に1人で、約8割は1つ前
- ずれは歳差で今も広がっていて、一致率は年代が新しいほど下がっている
付き合い方としては、占いとして楽しむなら12星座、実際の空を知りたいなら13星座、と目的で使い分けるのがいちばんすっきりするかなと思います。12星座は季節の区画として1800年以上前から使われてきた物差しなので、13星座の話を聞いても、あなたの星座占いの星座は変わりません。
一方で、13星座占いは、12星座とは別の物差しを使った占いです。どちらが本物かを決めるより、これはどの物差しで見た星座なんだろう?と一度立ち止まれれば、星座の話題に振り回されることはぐっと減るはずですよ。
もし星座占いがどうも当たらない気がすると感じているなら、それは星座の数え方より、占いの受け止め方の問題かもしれません。生年月日占いが当たると感じる理由と当たらないと感じる理由で、そのあたりを整理しているので、よかったらのぞいてみてください。
この記事の割合や日付は、天文計算のライブラリで私が計算した一般的な目安です。毎日正午での判定や1時間刻みの日時といった計算の前提によって、結果が変わることがあります。暦や天文に関する正確な情報は、国立天文台などの公式サイトで確認してください。
また、占いの結果はあくまで楽しみや、自分を振り返るきっかけのひとつとして受け止めてくださいね。人生の大きな判断は占いだけに頼らず、必要に応じて専門家にも相談しながら、最終的な判断はご自身でしてください。
季節の12星座と、星の12星座を並べてみませんか
生年月日と出生地を入れると、西洋占星術のプチ鑑定と一緒に、インド式(星の並びを基準にした12星座)で見た太陽・月の星座を並べて表示します。13星座ではなく、12星座のまま起点を星に合わせた見え方です。登録不要・30秒です。
